TEXT

ピエール瀧はどんぐりおじさん

vol.104 アンタの場合はどうだい?

「WE! 」2013年3月号掲載



donguri104S.jpg
オイラお化けというモノを見たことがありません。
さらに言えばUFOもまったく。
世の中には「霊感ありすぎて具合悪し」な人だったり、「ホテルで寝てたら枕元に落武者が…」といった典型的巻き込まれ人、さらには「UFOに連れ去られて何か埋め込まれた」という、まるで選ばれたような人々まで存在するのに、オイラのトコにはそれ系の怪現象はなかなかやってきてくれません。
ナゼに?オイラにはその価値がないのでしょうか?
身に覚えがある唯一の怪現象といえば、10年程前の電気グルーヴでのプロモーションの時の出来事。
某放送局でラジオ番組の収録をしようとしていたオイラ達(with卓球)は、だだっ広いスタジオをついたてで仕切ったこぢんまりとしたスペースで番組の説明を受けていました。
説明を終えたディレクターがスタジオから出て、スタジオの中はオイラ達ふたりとパーソナリティーの女性の3人だけになりました。
ヘッドフォンにディレクターからの「それでは収録始めまーす」という声が聞こえたときでした。
ついたての向こうのカーテンの中から「…%&△πでーす」という女の人の小さな声が聞こえてきたのです。
オイラ達は、ADの子がまだスタジオにいたのかと思い「すいません、スタジオに誰か…」とディレクターに伝えました。
ところが実際には、スタジオには我々以外誰もいなかったのです。
そんなハズはないと、声のしたカーテンを開けてみましたが、そこは折りたたまれた大量のパイプイスを片付けておく狭い倉庫だったのです。もちろん人影はなし。
狐につままれた気分の我々は収録を終え帰路につきましたが、いまだにあの声は何だったんだろうと思います。
お化けを見てみたい気持ちありますが、花沢健吾の『アイアムアヒーロー』の第一話のセリフ「もし本当に出てきたら速攻で死んで、貴様と同じ立場になりぶち殺す!」を読んだとき、目からウロコが落ちました。そうか、そういう事なんだな。なーんだ。